いよいよ今回の私の目的地、エドワード・ジョンストンゆかりの地のディッチリングです。
とても長閑な田舎の村で、ああ、こんなところで生活できたらな〜なんて思いました。
まずはジョンストンがかつて住んでいた家。
もちろん今は別の人が住んでいるのですが、こんなプレートがありました。
なんとも優雅なローマン体です。
ジョンストンのお墓も。
これはエリック・ギルがかつて住んでいた家です。
ディッチリング・ミュージアムには、ジョンストンやエリック・ギル、ヒラリー・ダグラス・ペプラー(ミュージアムにはペプラーのお孫さんもいらっしゃいました)が、セントドミニク・プレスとして使っていた手引き印刷機がありました。
ミュージアム内のジョンストン・コーナー。
真ん中にジョンストンが実際に文字を書いていた机が置かれていました。仕掛け扉の脇に見える楕円形のものは帽子掛けです。カリグラフィに限らず、ジョンストンは木工も得意だったようです。
多分ジョンストンお手製の仕掛け扉の注意書き。
次に訪れたのがエドワード・ジョンストン協会会長のジェラルド・フロイス氏のスタジオです。右の人物がフロイス氏。
フロイス氏の作品です。文字も絵もすべて手書きとは、とても信じられません。
英語が苦手中の苦手である私なので、会話はほとんど嫁に頼りっぱなしでした。話したいことは頭の中に渦巻いているのですが、言葉がなかなか出てきません。
特に、フロイスさんに「烏有」の意味を聞かれたときにはパニックでした。「カンブン」「ハンゴ」「イズクンゾ」なんて日本語を連発し、「烏有はNothingだ」なんてムチャクチャなことを言っていたのですが、河野さんと嫁が二人掛かりでちゃんと訳してくれました。
このあと、河野氏、フロイス氏と共に夕食に出かけ、とても美味しいインド料理をごちそうになりました。
イギリスは食事が不味いなんて言われていますが、そんなことはありません。地元の人は知っている、美味しいお店がちゃんとあるのです。
お二人に夜遅くまでおつき合いいただいたあと、高速道路を飛ばしてロンドンへ向かいました。
河野さん、フロイスさん、本当にお世話になりました。ありがとうございました。本が完成したら真っ先にお送りします!