『高岡重蔵 活版習作集』が受賞!その2

 昨年4月に刊行した『高岡重蔵 活版習作集』が、第10回竹尾賞デザイン書籍部門・審査員特別賞に選ばれました!
 なんと本書はこれで2つ目の受賞です!(1つ目はこちらに→烏有ブログ2014/5/8
 竹尾賞は、(株)竹尾の創業100周年記念事業として2002年に創設され、「ビジュアルコミュニケーションのあり方を深く洞察する活動またはその発展に努力している人を推奨・賞賛し、表彰するもの」で、現在は隔年で実施されています。
 竹尾賞についてはこちら→竹尾賞|文化活動|竹尾について|竹尾 TAKEO
 第10回竹尾賞の詳細はこちら→第10回竹尾賞のおしらせ

 受賞記念の小冊子から、審査員・太田徹也氏による選評の一部を引かせていただきます。

本書は、伝統と現代をつなぐ一本の糸であり、技術に人間の血を通わせてきた印刷の歴史とその未来に一石を投じる意味がある、と強く感じたのです。(略)
 その組版全体の美しい印象はもとより、動的なリズムと流れがつくる「読みやすさ」、思わず触れてみたくなる静的な「優雅さ」、そして目的に合ったスタイルとデザインへの「気配り」が、どこか絵画芸術に共通する手描きの温かさで見るひとの心に響いてきます。(略)
 本書が、これから欧文組版の奥深い伝統技術を学び、電子メディア一辺倒の現代と印刷文化に新しい視野をもたらそうと考える「若い技術者たち」にとって、貴重な指針となりルールブックになることは確かです。
 また、これまでの約半世紀、書籍づくりをライフワークとしてきたデザイナーの一人として、私からも『高岡重蔵活版習作集』に大きな拍手を送ります。

 素晴らしい選評、誠にありがとうございます!
 そして高岡重蔵さん、おめでとうございます!

 来る6月25日(水)から7月18日(金)まで、竹尾見本帖本店2Fで「第10回竹尾賞」展が開かれます。受賞作品はもとよりノミネート作品も一堂に会します。みなさま、ぜひ足をお運び下さい。