『高岡重蔵 活版習作集』の書評10

 イギリスのThe Whittington Press(ウィッティントン・プレス)が発行している『Matrix 32』に、高岡重蔵さんと嘉瑞工房の紹介記事「Juzo Takaoka, Japanese Master-Craftsman」が8ページにわたって掲載されました。

 Whittington Pressは今も金属活字を使っている英国版・嘉瑞工房のような印刷会社で、『Matrix』はじめ様々な刊行物を出している出版元でもあります。このブログでも何度か名前が登場しました。(→烏有ブログ(2013/9/7)烏有ブログ(2013/10/10)
 記事を書いたのはイギリス在住の河野英一さん。先日紹介した『Forum 27』(→烏有ブログ(2014/5/31))に続き、Whittington PressのJohn Randle氏から執筆の依頼があったのだそうです。

 『Matrix』は全ページ活版刷りの年鑑で、タイポグラフィに関する様々な記事が掲載されています。

 こんな洒落た組版の作品も綴じ込まれています。

 他にもたくさん、金属活字の印刷物に限らず、木活字を使った大判の刷り物や、木口木版の作品なんかも収録されていました。もうびっくりするぐらい、とてもぜいたくな本です。
 値段は90ポンド(約16,000円)と少し張りますが、この手間ひまのかけ方、仕上がりの美しさを考えれば、決して高くはないですよ。作り部数は650部程度らしいので、興味のある方は急いで問い合わせた方がいいかも。すぐに無くなっちゃうかもしれません。