『高岡重蔵 活版習作集』の書評5

 『高岡重蔵 活版習作集』が、小林章さんのブログ「タイプディレクターの眼」で採り上げられました。

その確かな技もそうですが、その印刷物が放(はな)っているエスプリの部分にも注目です。どう見ても、英国かヨーロッパのどこかで生まれ育った人の仕事にしか見えない。
(略)
そう、大事なことは、わかりやすい。その印刷物を見た人を、欧文についての知識があろうがなかろうが、一瞬で英国やヨーロッパに持っていってしまう。能書きなしで、一枚の紙の中にその空気を収めて表現できるのがいかにすごいことか。

 記事の全文は「高岡重蔵著『活版習作集』」(6/29)で読むことができます。(記事中で出てくる英国の古本屋さんの話は、もう少し詳しい話が「高岡重蔵氏90歳(2)」で出てきますよ)
 重蔵さんを師と慕う小林さんだけに、読んでいて私までニコニコしてしまうような、敬愛にあふれた書評です。なんか、この本を作ってよかった、としみじみ思いました。
 小林さん、本当にありがとうございます! 


 購入・注文はこちらから→烏有書林の本があるお店(リアル&ネット)


〈余談〉
 小林さんのブログの中で「先生」の話が出てきます。
 私はずっと「重蔵さん」と呼ばせていただいてるのですが、これ、以前に「重蔵先生」と呼んだとき、「僕は君のことを年の離れた友達だと思ってる。だから『先生』はナシだ」と言われてしまったのでした。「嘉瑞工房の高岡重蔵」というと、恐そうなイメージを持っている方がいるかもしれませんが、こんなザックバランな人なんです。
 でも、友達と言ってもらえて嬉しく思いつつも、お前さんなんざまだ僕を「先生」と呼ぶレベルまで来てないよ、と言われているような気もして、ちょっと残念にも思いました。以来ずっと「重蔵さん」です。