雑談・覚え書き

烏有書林の本づくり

先日学生さんと話をしてて「烏有書林全点フェアをしてくれた奇特な書店員さんがいる」という話になった。で家に帰ってから当時(2019年8月)の資料を発掘して読んだところ、そのとき書いた文章がけっこうイケてるんじゃないか(自画自賛)、烏有書林の本づく…

歪んだ書物愛と憑き物落とし

6月の新刊、太宰治『黄金風景』の書店さんからの申し込みFaxの一つに、太宰の「『女生徒』がだいすきです!」というコメントが付されていた。それを見て思い出したことがあったので、備忘録として書いておくことに。 以前関わっていた雑誌で、アートディレク…

ベタ組について考えてみた

以下の文章は、あくまで私の感覚を元にしたベタ組についてのメモで、特に根拠はありません。私の想像&妄想です。なので、誰かに検証してもらえれば、もしくはすでに検証したものが公表されているなら、教えていただければ幸いです。 * * * * * * * …

石川桂郎『剃刀日記』あと5冊に

石川桂郎『剃刀日記』の在庫、美本があと5冊に。これからは一度書店さんから返品になった本(あと100冊ほど?)を改装して出庫することになります。ただ、ジャケットの予備が少ないので何冊出庫できることやら……。もしいつか読もうと思ってそのままになって…

新装版『欧文組版』ちょい見せ

新装版『欧文組版』、約半分の90ページ目、スモールキャップまで来た。いつの日か、スモールキャップをきちんと使いこなせるようになりたいものです。。。 pic.twitter.com/oOEJMqObPR— 烏有書林 (@uyushorin) December 25, 2018

本づくり協会のグリーティングカード

本づくり協会からグリーティングカードが届きましたー。Neulandとその花形で飾り付けたツリーを見ると、ザ・嘉瑞工房という気がしますよね! まさに相伝のデザイン。嬉しくてついついニヤケてしまいます。 pic.twitter.com/f8iHRKsxeu— 烏有書林 (@uyushorin…

次の新刊をちょい見せ

ゲラのついでに、この本の用字メモも。漢字と仮名、送り仮名やカタカナ語の音引きの有無、数字の表記など、1冊を通して用字のゆれがなるべく少なくなるように気をつけてます。ページによって「コンマ」だったり「カンマ」だったりしたら、内容以外の部分で読…

「薔薇販売人」+もひとつおまけのカラス

ここのところ読書日記&他社本紹介ばっかりで、また烏有本の宣伝がすっかりお留守になってた。あげくにカラス尽くしとは。。。とはいえ、今年はあまり話題がないんだなあ。— 烏有書林 (@uyushorin) 2018年11月21日 今年の新刊、吉行淳之介『廃墟の眺め』の売…

続ヤタガラス&種字の「烏」

家にもう一羽いました。これはヤタガラスのストラップ。たしか熊野本宮大社で買ったもの。いや、那智か、白浜だったかな……。象牙製という話だったけど、ほんとか??? スマホに替えてから使ってません。 pic.twitter.com/xiEe4BNFu7— 烏有書林 (@uyushorin)…

ヤタガラス

『下町ロケット』ヤタガラス編がスタートしましたが、烏有書林の事務所にも一羽ヤタガラスが。烏有の烏にかけて縁起物として置いてます。それにしても『下町ロケット』、悪役のあからさまっぷりにドン引きしつつもついつい見ちゃいますよねー。 pic.twitter.…

『恋空』をじっくり読む

この記事です。『恋空』をじっくり読む - 小さな部屋〈本のある風景〉 https://t.co/ehGAUz8r6j— 烏有書林 (@uyushorin) 2018年11月8日

「坂口安吾歴史小説コレクション」

昨日、七北数人さんご夫妻とちょっとした宴があり、七北さん監修の「坂口安吾歴史小説コレクション」(春陽堂書店刊)既刊分2冊を頂きました! 安吾は歴史物もめっぽう面白いんですよねー。読むのが楽しみです。雌雄の上海蟹セットも美味しかった! pic.twit…

『欧文組版』増補改訂新版

『欧文組版』増補改訂新版(長いな)、やっと増補部分の編集に取りかかれそう。元データではほとんどの段落に段落スタイルが当たってないなどややこしいことになってて、下準備にえらい時間がかかってしまった。。。追加訂正分はA4で20枚以上。何ページにな…

潔い看板

なんとも潔い看板。事務所の近所で何度も見てきたけど、今日初めてその潔さに気づいた。 pic.twitter.com/8fWBSLUqFj— 烏有書林 (@uyushorin) 2018年10月2日

安吾ゆかりの桐生で「明治・大正・昭和の葬儀と葬列」展

桐生で開かれてる「明治・大正・昭和の葬儀と葬列」展、「坂口安吾(1906~55年)の葬儀写真など40点が来場者の目を引いている」「安吾のデスマスクを取っている様子を、友人が撮影した写真もある」とのこと。面白そう。最近の書き込み、なんか安吾づいてる…

『老薔薇園』のタイトル書体

石井宋朝体、うちの金子光晴『老薔薇園』のタイトルで使った文字です。最初は金属活字の長宋体(津田三省堂)を使おうと清刷りを依頼したら、名古屋活版さんがすでに母型を破棄してしまった後で、慌てて写植で打ってもらいました。タイトル用に、シャッター2…

『いんてる』

先日、知人から日本校正者クラブの機関誌『いんてる』第144号(2017.3)をいただきました。 『いんてる』という誌名がとてもいいですよね。活版印刷で使われるインテルは、行間に挟む金属や木製の込め物のことなんですが、しっかり活字を支えながらも決して…

書店がたくさん……

新刊を出すときには、いつも全国の書店さん数百軒に新刊案内Faxを送っています。今回、久々にFaxを送信したんですが、「現在使われておりません」が40軒以上も。。。約2年でたくさんの本屋さんが閉店していました。 そして今日も、 ジュンク堂書店梅田ヒルト…

『印刷図書館コレクション』刊行

印刷図書館設立70周年を記念して、同図書館所蔵資料を紹介する『印刷図書館コレクション』が刊行されました。先週10月26日に如水会館で出版記念パーティが開かれたのですが、私も本書の編集をお手伝いした縁からご招待いただきました。 ↑会場の一角に飾られ…

高岡重蔵さん96歳!

今日1月18日は、いつもいつもお世話になっている高岡重蔵さん96歳の誕生日。おめでとうございます! 新年の挨拶も兼ねてご挨拶に伺い、一時間ほど話をしてお暇したあと、重蔵さんのところから一番近くにある書店さんを覗いてみると、なんと『欧文活字』が面…

高岡昌生さん発見!

「欧文活字」でWeb検索してて嘉瑞工房・高岡昌生さんの取材記事を発見しました! 就職ジャーナルというサイトで、記事は「Vol.197 【前編】高岡昌生」「Vol.198 【後編】高岡昌生」です。 重蔵さんのもとで修行を始めたころから現在までの話がコンパクトにま…

「エドワード・ジョンストンとロンドン地下鉄書体」トークイベント

12月11日、浅草の Book&Design で開かれた「DesignTalks 04 ロンドン地下鉄書体100周年記念 エドワード・ジョンストンとロンドン地下鉄書体」トークイベントに行ってきました。 ゲストは、武蔵野美術大学教授で『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』の訳者で…

ジョンストン・サンズ 100年

ロンドンの地下鉄書体として知られるジョンストン・サンズ(Johnston Sans)が誕生して、ちょうど100年が経ちました。 エドワード・ジョンストンの手になるこの書体は、烏有書林で出している『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』によると、1916年の6月に大…

嘉瑞工房HPリニューアル!

いつもいつもとてもお世話になってる嘉瑞工房のHPがリニューアルされてます! なんかいきなり動き出してビックリです! →嘉瑞工房HP

堀江紙工所訪問

今日は埼玉県戸田市にある堀江紙工所さんに伺い、『老薔薇園』の表紙とジャケットの箔押しに立ち会いました。 これが表紙の箔押し機。 1枚ずつ手作業でセットしてはプレス……を、うちのような少部数の本でも1000回は繰り返していただいてるんですよね。改めて…

1部抜き到着

11月刊行『老薔薇園』の1部抜きが届きました。 写真はその本文とジャケット。1部抜きは、本番用に印刷したものを、確認用に1枚ずつ抜き出したものです。 久々の新刊ですっかり段取りを忘れちゃってましたが、なんとかここまで漕ぎ着けました。あとは箔押し…

文字は残る

ご冥福をお祈りいたします。

ふと考えた

まったくの雑談。 「日本は、あくまで自衛の場合を除き、あらゆる戦争を放棄する。テロも、テロとの戦いも支持しない。ただし、戦いによって虐げられている人々への支援は惜しまない。」 こんなことを言ってくれる人が首相だったら、とふと考えた。望むべく…

最近読んだ本

ここ最近読んだ本の中から印象に残った文章を少々。「書評空間」が終わってから読みっ放しが続いてたんですが、なにかに書いとかないとすぐ忘れちゃうたちなのでメモ代わりに。どれも面白い本でしたよー。 『文体の科学』(山本貴光、新潮社)から 私たちは…

10月にジュンク堂書店新潟店で坂口安吾フェア

10月1日からジュンク堂書店新潟店で坂口安吾フェアが始まるようです。場所は1階レジ前とのこと。 今日、フェア用に坂口安吾『アンゴウ』と尾崎士郎『没落時代』の出庫依頼をいただきました。ありがとうございます! 安吾の盟友だった尾崎士郎の本まで並ぶと…