そこは縫わないでと頼んだのに、縫われてしまった。

 昨日、『結ぶ』(皆川博子東京創元社)を読み終えた。
 「そこは縫わないでと頼んだのに、縫われてしまった。」から始まる表題作「結ぶ」を始め、粒揃いの……というより、傑作しか入っていない驚愕の短編集。
 昨年から今年にかけて、『少年十字軍』『影を買う店』『鳥少年』『海賊女王 上下』『結ぶ』『アルモニカ・ディアボリカ』「皆川博子コレクション 1〜5」などなど、皆川先生の本が物凄いスピードで続々と刊行されて、読む方がとても追いつかない。
 あと5冊ほど読まなくちゃいけない本があるので、それを終えたらやっと『皆川博子コレクション 5 海と十字架』を読み始められる。
 この巻には、初期児童文学作品「戦場の水たまり」が入っている。とても好きな作品だったのに『ペガサスの挽歌』には収録できず、ずっと心残りだったものだ。まさに日下三蔵さんの尽力の賜物。
 「皆川博子コレクション」は第二期の刊行が決まったそうだ。
 ますます追いつけなくなっちゃったけど、読みたい本がどんどん増えていくんだから、こんな幸せなことはない。


結ぶ (創元推理文庫)

結ぶ (創元推理文庫)

ペガサスの挽歌 (シリーズ 日本語の醍醐味 4)

ペガサスの挽歌 (シリーズ 日本語の醍醐味 4)