最近読んだ本

 最近読んだ本を紹介します。
 『製本工房・美篶堂とつくる文房具』(美篶堂、河出書房新社)。製本工房・美篶堂さんが、本職の製本技術を活かした様々なステーショナリー(文房具)の作り方を解説した本です。ステーショナリーの種類は、「ハードカバーのノート」「ポストカードブック」「三つ目綴じ採集帖」「三つ目綴じのスクラップブック」「簡易版 和綴じ」「本型の箱」「ヨコ型ファイルボックス」「机まわりの重ね箱」「ポケットつきカルトン」「書類ケース」「アルバム」などです。この本に載っているような奇麗な手作りの文房具なんかを使っていたら、私の机の上も少しは片付くかも、なんてことを考えながら読んでいました。
 美篶堂さんの外神田にあるショップは、実は烏有書林の事務所と同じ建物にあります。というか、美篶堂さんが以前倉庫に使っていた部屋が烏有書林の事務所なんです。そんな縁もあって烏有書林の本もショップで売っていただいています。
 美篶堂さんの本職、製本の技は、『はじめての手製本 製本屋さんが教える本のつくりかた』(美篶堂、美術出版社)で知ることができます。どちらも一般のかた向けに易しく書かれた本ですが、併せて読むと美篶堂さんの丁寧な手仕事の一端を知ることができてお薦めです。

はじめての手製本 製本屋さんが教える本のつくりかた

はじめての手製本 製本屋さんが教える本のつくりかた


 次に読んだ『本は物である ─ 装丁という仕事』(桂川潤、新曜社)は、装丁家桂川潤氏が、本の装丁という仕事を解説したものです。自身の仕事だけではなく、実際に本ができるまでの様子を、印刷、製本はじめ箔押しや表紙貼りなどの現場も取材して紹介しているので、本づくりの工程をざっくりと知りたい人にもぴったりな本でした。桂川氏がこれまでに体験した、著者や画家、編集者との恊働作業についても書かれていて、本を作る側にとっても、他人の仕事場を覗き見するような感じがして楽しめました。これから本づくりに関わってみたい、という方にもお薦めです。

本は物である―装丁という仕事

本は物である―装丁という仕事


 今日読み終わった本が『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』(内沼晋太郎、朝日新聞出版)。ブックコーディネイターという新しい(聞き慣れない?)仕事をしている内沼晋太郎氏の本です。以前別のブログで紹介したような両開きの本で、「本の未来をつくる仕事」と「仕事の未来をつくる本」がそれぞれ縦組と横組で両側から組まれているという「両A面」の本です。いかにして本を売るか、というよりも、いかにして本好きを集めるか、本好きを増やしていくか、という点でヒントになりそうな事例や考え方が色々と紹介されています。
 この本は、私が少し関わっている出版関係の勉強会(高円寺純情出版界)の次回の講師が内沼晋太郎氏なんですが、内沼氏のこれまでの仕事を詳しくは知らなかったので、予習しておこうと思って読んだものです。
 勉強会の案内文をコピペしておきますので、興味のある方はぜひご参加ください。気になるテーマのときだけ参加する、気軽な会です。

本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本

本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本

高円寺純情出版界会員のみなさま


高円寺純情出版界12月の定例会について、お知らせします。
毎度のことですが、ご案内が遅くなり、申し訳ございません。
しかも、開催時から続いていた奇数月開催がついに遅れて、今回は
11月ではなく12月の開催となります。

今回は先日太田出版から発売されたリバティーンズ マガジン No.4
にてゲストエディタとして本を取り巻くいま、重要な17名にインタビューを
行い、話題を呼んだ内沼晋太郎氏にお話を聞くことになりました。

題して「内沼さんの仕事 〜未来の「本」の仕事」

もう刊行されてから1年半が経過するのですが、彼の初の著作
「本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本 」朝日新聞出版
この刊行後、いわゆる電子書籍元年を迎えたいま、電子を含めた「本」の
未来、それに対するアプローチとしての彼の仕事を聞くことで、今後の
わたしたちの仕事にヒントが見えるかもしれません。

参考URL
numabooks
http://numabooks.com/

リバティーンズNo.4
http://www.ohtabooks.com/libertines/contents/2010/11/09161633.html

本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本 」朝日新聞出版
http://www.amazon.co.jp/dp/402250546X


             詳細

●第23回定例会タイトル
「内沼さんの仕事 〜未来の「本」の仕事」

●講師
 内沼晋太郎氏
 numabooks代表/ブック・コーディネイター/クリエイティブ・ディレクター

●開催日
 2010年12月6日(月)

●定例会次第
 18:30 受付開始
 19:00 開会
 19:00〜21:00 講師講演+質疑応答
 21:00〜23:00 懇親会(会場近辺を予定)

●場所:「庚申文化会館」高円寺純情商店会集会所
 高円寺北3−34−1(高円寺駅北口を出て、庚申通りを早稲田通り方面に
 直進、高円寺文庫センターを過ぎてすぐ右手に庚申塚、左手にビデオ屋ドラ
 マがあります。ビデオ屋の向かいが庚申文化会館です)

 ※急な連絡、問い合わせは下記へ
 茶房 高円寺書林・担当原田
 東京都杉並区高円寺北3-34-2
 電話:03-6768-2412

 地図は、下記アドレスの茶房 高円寺書林のサイトを参照、庚申会館は右隣
 http://kouenjishorin.jugem.jp/?pid=1

●入会費
 500円(初回参加者のみ)
●参加費
 500円/回

●懇親会
 3000円/回
 ついに「あかちょうちん」がなくなってしまったので
 別会場となります。当日お知らせします。
(予算は少し上がって3000円程度とお考えください。)
 

●参加希望者は事前に下記アドレス(◎印をアットマークに変えてください)までご連絡ください。
 kjs2007book◎gmail.com

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○氏名
○所属
○懇親会参加の可否:参加 不参加(どちらかを削除してください)

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(上記3項目をコピー&ペーストして、メールをお送りください。
特に申込受付の返信はありませんので、そのまま会場にお越しください。
なお、当日の飛び入り参加も大歓迎です)

以上

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「高円寺純情出版界」世話人
鈴木伸(東洋経済新報社
野崎保志(青灯社)
原田直子(信愛書店・茶房高円寺書林)
長岡義幸(出版ライター)
白井哲(出版社OB)
鎌垣英人(大阪屋)
上田宙(編集者)
中野弘太郎(編集者)
岡部友春(NTT出版)