東京国際ブックフェア&イハラ・ハートショップにて

 7月2日から5日まで、東京ビッグサイト東京国際ブックフェアが開かれました。
 会場には造本装幀コンクール・コーナーもあり、受賞作や応募作がたくさん展示されているなかに、日本印刷産業連合会会長賞をいただいた『高岡重蔵 活版習作集』も並んでいました。

 さまざまな工夫を凝らした作品のなかに、こんな普通の上製本を加えていただけたこと、とても嬉しく思います。きっと、中に収録した重蔵さんの作品が、それだけ素晴らしかったからでしょう。
 同コンクールの記念冊子から、審査員・西村寿弘氏の講評(ありがとうございます!)の一部を引いてみます。

印刷は活版原版刷りの付録を巻頭に配し、オフセット印刷による本文は、活版刷りされたオリジナルの風合いを再現するためFMスクリーニング(300線相当)を採用。製本も大判作品集の強度、耐久性を考慮し芯ボールにはツヤボールを使用するなど見えないところにもこだわる入念なつくりである。


 ところで、少し話はかわりますが、とても嬉しい出来事があったのでご報告を。
 和歌山県日高川町(旧美山村)にあるイハラ・ハートショップさんのブログで、『高岡重蔵 活版習作集』をご紹介いただきました。→イハラ・ハートショップの春夏秋冬 2014年7月3日。
 イハラ・ハートショップの井原万見子さんとは、以前ある本がきっかけで連絡をいただき、ときどき電話やメールのやり取りをしています。
 今回も連絡をいただき、さらになんと!『高岡重蔵 活版習作集』をお店に置いていただけることになりました。
 和歌山県内の書店さんに烏有本が並ぶのは、おそらく今回が初です。とうとう私の故郷にも烏有本が並ぶんだ、と思うと、感慨深いものが(涙)。
 イハラ・ハートショップさんのサイトで取り寄せネット注文も可能ですので、ぜひ皆さん、こちらからご注文下さい。初版はもう残りわずかです!


7/21追記
 イハラ・ハートショップさんから、本が並んだ棚の写真を送っていただきました。

 お隣りにはグーテンベルクの絵本が!

 グーテンベルクと重蔵さん、ぴったりなコンビですねー。
 この『グーテンベルクのふしぎな機械』(ジェイムズ・ランフォード、あすなろ書房)も、謎掛けで始まる楽しい絵本ですよね。登場するグーテンベルクが見慣れたヒゲ面じゃなくて、若くてカッコいいんでびっくりしますよ。