*長らく品切だったこの『高岡重蔵 活版習作集』、96歳で高岡重蔵さんが亡くなって4年になりますが、このたび重蔵さん生誕100年を記念し、2021年9月に復刊します。初版を気に入ってくれた方、この機会にぜひ、お友達にお薦めください。
とはいえ純粋な新刊ではないので、店頭にはほとんど並びません。ご希望の方は最寄りの書店かネット書店でご注文ください。
『高岡重蔵 活版習作集 ── My Study of Letterpress Typography』
高岡重蔵 著優れた欧文組版で知られる嘉瑞工房・高岡重蔵の活版印刷作品集。作品解説および使用書体リスト付き。
主に1960年代から90年代にかけて制作された作品150余点を収録。巻頭付録として、高岡重蔵が組版し、現嘉瑞工房代表の高岡昌生が活版印刷した作品を付した。※本文以降はオフセット印刷。
「この本は僕の「作品集」じゃあない。あくまで一介の欧文組版工による「習作集」。むしろ僕は、それを誇りに思っている。(中略)ここに収めた作品は、ぜんぶ、海外で認めてもらうために腕試しとして作った習作なんだ」と重蔵氏は語るが、なかでも1970年代に制作された、圧倒的な力量をもって迫ってくる作品群は必見。2013年4月中旬発売予定 B5判・上製 170ページ
定価 3,990円(本体 3,800円) ISBN978-4-904596-06-7
【目次】
巻頭付録
活字組版・高岡重蔵、活版印刷・高岡昌生
前口上
連 作
Ars Typographica I
Ars Typographica II(未完)
Wandering from Type to Type I
Wandering from Type to Type II
カレンダー
小 品
小冊子
親馬鹿之記
工房だより
作品解説
主な使用活字書体
海外レビュー
索 引
参考文献
高岡重蔵氏の活版作品の凄さについては、新装版『欧文活字』の収録作をご覧になった方はもうご存知だと思いますので、多くは語りません。見ればわかります。
ただ、一言だけ付け加えるなら、この本の価値は「活版」にあるのではありません。金属活字よりもはるかに制約の少ないDTPを使っている我々が、はたしてこれらの活版作品よりも高いレベルの組版を実現できているのか、を考えながら読んでいただければと思います。
ご期待ください。